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株価下落中!「9432:日本電信電話(NTT)」はどんな企業?【銘柄考察】【投資】

2024年5月19日

 お疲れ様です、今日は正式名称の使用率が低いランキングで上位常連(笑)の日本電信電話(以下、NTT)についてです!もはや説明不要の超有名企業です。ただ、正式名称をちゃんと知ってる人って少ないのではないでしょうか。

 それでは、どんな企業なのか5月10日の決算発表(会社ページ)も踏まえ、株価や配当などについても考察していきましょう!この記事は、約5分で読み終わる内容です。】

 

 

1.日本電信電話は何の企業?

 日本電信電話は、固定電話を独占、光回線のシェアも大きく、さらには携帯電話の大手NTTドコモも抱えるなど、日本の通信を支える巨大企業です!本業の通信業について知らない人はいないのではないでしょうか。ただ、巨大企業名だけあって、通信関連以外にも、SI事業を営むNTTデータや都市開発を手掛けるNTT都市開発など非常に多くのグループ会社を擁しています。

 こちらもご存じの方がほとんどだと思いますが、NTTは1985年に民営化されるまでは日本電信電話という公社でした。その際に、俗にいうNTT法というものが制定され、これにより、NTTは、民間企業となった現在もいくつかの制約を受けながら経営を行っています。

 しかし、最近これを改正するという動きがあるので、この動きは見守る必要がありそうです。もし仮に、NTT法改正が実施された場合の影響は、①制約がなくなったことによる業績の向上②国が保有する株式(発行済み株式数に対して30%超)の売却の2つです。①は株価に対してプラス、②はマイナスの要因になりますが、②は売却されたとしても市場に出回らず自社株買いや市場外取引でどこかが引受となりマイナス影響が出ないことも考えられます。実際、市場がどのように反応するかは改正内容にもよるため不透明ですが、値動きが激しくなる可能性は高いと言えるでしょう。

 

2.2024年3月期決算と2025年3月期の見通し

 ここからは、決算と見通しについて見ていきます。

(鉄サラ作成)

 まずはサマリーです。2024年3月期の決算はおよそ13.4兆円(昨年度は約13.1兆円)の売上高、最終利益はおよそ1.3兆円(同1.2兆円)と昨年度と比べると増収増益となっています。2025年3月期の見通しでは、増収減益の見通しとなっています。全体的にほぼ横ばいといったところでしょうか。本業の通信が非常に安定していることがよくわかります。

(引用:日本電信電話株式会社 「2023年度決算、2024年度業績予想について」より)

 2024年3月月期の決算を詳しく見ていきましょう。決算説明会資料より増減のウォーターフォールチャートを引用してきました。やはり通信事業が非常に安定して稼いでいることが分かりますね。増加が大きくなっているグローバル・ソリューションでは為替の要因に加え、公共金融法人分野で増収があったとのこと。減収減益となっているその他事業では、エネルギー事業で電力価格の影響により減収減益となったようです。電気の事業は子会社のNTTアノードエナジーが行っているようですが、電気の調達価額と売却額の水準に利益を左右されるようで、市況影響と言えそうですね。

(引用:日本電信電話株式会社 「2023年度決算、2024年度業績予想について」より)

 続いて、2025年3月期の見通しの詳細ですが、同様の資料を引用してきました。気になるのは、地域通信事業ですが、これは2024年3月期にノンコア事業のスリム化、おそらくは事業譲渡を行ったことによる一過性の反動減とのこと。ただし、この領域に含まれる通信の内容は減少傾向とのことなので、来年度以降も減益が続くと少し気になりますね。

 

3.現在の株価と指標

 株価グラフと各指標は次の通りです。

(鉄サラ作成)

(鉄サラ作成)

 1株151.8円、1単元100株で1万5千円ほどとなっています。直近は大きく株価が下落してしまっていますね。ここ1年での安値を割り込んでしまっています。

 増配予定としていますが、減益予想が市場に受け入れられなかったのでしょうか。また、同業のKDDIも直近1年の株価は奮わず、通信業界に資金が入ってきていないとも考えられそうです。

 PERは11.6倍、配当利回りは3.4%とそこまで高配当というわけではないですが、割安でしっかり配当もある数字となっています。

 

4.まとめ

 NTTについて見てきましたがいかがでしたでしょうか。

 事業内容は説明不要の超有名企業で、業績は絶好調とはいかないまでもまずまず良く、鉄サラは優等生という印象を受けました。

 投資対象としてみると、安定した事業内容で、配当もしっかりあるので長期保有にはお勧めできる銘柄です。また、直近は株価が下落しており、下落が続いている中で買うのはともかく、落ち着いてきたところで長期保有を前提に買うには絶好の機会に見えます。この銘柄は、鉄サラ自身1単元だけ保有しているのですが、追加購入するか絶賛悩み中です(笑)。

 

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(※本記事は掲載銘柄への投資を推奨するものではありません。一切の投資については、自己責任でお願いいたします。)